「ご飯と食べる イタリアン」




1) はじめに

    オリーブ油のこと

    この本ではすべてエキストラ・ヴァージンオリーブ油を使って
    います。オリーブ油は不飽和脂肪酸を多く含む 健康的な
    オイル。上質なものは、少しも油くささがなく、むしろ調味料の
    役割を果たして味わいをアップしてくれます。
    ただ、どんなに健康的で良質といっても、油は油。
    摂り過ぎてはカロリー過多になって体によいはずがありません。
    
    イタリアに始めて行った時、驚くほどたっぷりのオリーブ油を
    用いることに驚いたものです。基本は鍋底が見えないくらいの量。
    家庭用の直径20cmくらいの鍋でしたら、大さじ3〜4は入れます。
    ミラノやローマなどの都会では健康志向の強い人も多く、
    オリーブ油の量は控えめになってきてはいますが、それでも
    ほとんどの家庭ではまだまだオリーブ油はたっぷりと使います。

    「イタリアン定食」でもこの本でも、イタリアの家庭料理のレシピを
     基本にしていますが、オリーブ油の量だけは実はかなり控えめ
    にしています。二人分で大さじ1。材料やレシピによっては
    大さじ1/2まで減らしています。良質のオリーブ油は風味もあり、
    おいしさもアップしますので、油の量を控える必要のない方は
    イタリア式にオリーブ油の量を適宜増やして結構です。
 
    なお、バターはイタリア式に無塩バターを使っています。
    もちろん普通の有塩バターを使っても結構ですが、その場合は
    塩の量を加減して下さい。
    健康志向からバターを使わない傾向もありますが、仕上げに
    バターひとかけらを落とすことでおいしさが増す料理もあります。
    この本ではそんな風にバターを加えているレシピがありますが、
    オリーブ油に換えても結構です。


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2) 豚ばら肉とキャベツの煮込み  


  世界遺産にもなっている‘トゥルッリ(とんがり屋根の家)’で
    知られるプーリア州のアルベロベッロ。     
    この料理は、アルベロベッロに住む ニネッタさんという
    マンマから教えて頂いたものです。
    豚バラ肉とキャベツを蒸し煮にしただけのシンプルな
    おかずは、滋味深くておいしく、「ご飯にぴったり」とすぐに

    思い、うれしくなりました。 

    日本でも白菜と豚バラ肉を蒸し煮にしていましたが、
    キャベツとの組み合わせは思いつかず、また
    最後にパっと混ぜるチーズパン粉で一気にイタリアンになることも
    印象に残りました。     

    イタリアのキャベツは日本のものより一般的に固く、冬の
    キャベツであったこともあり、ニネッタさんは一度さっとゆでて
    から加え、1時間近く煮込みました。
    この本の撮影時は春でしたので 柔らかい葉をそのまま加えて
    葉の緑色も残すよう煮込み時間も短くしましたが、キャベツに
    よって、また好みによって時間は調整して下さい。

    ここの写真では25分近く、とろとろになるまで煮ていますが
    これはこれでおいしいものです。


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  3) 揚げなすのカポナータ シチリア風


     ミラノの料理上手なマンマ、ジウゼさんのご主人はシチリア
     生まれ。 この家の食卓にはご主人の大好きな郷土の味が
     しばしば並びます。

     なすの生産量ではイタリア一といわれるのシチリア。アラブから
     初めてイタリアになすが伝えられたのがシチリアとあって、
     なすを盛んに使います。野菜のごった煮ともいえるカポナータも
     シチリア風はなすが主役。ジウゼさんのお宅で習ったシチリア風
     カポナータは揚げなすで作るこくのある味で、うちでも良く
     作ります。この写真のようにパセリご飯などご飯に添えて
     一緒に食べることも。


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  4) ご飯のこと


     イタリアのご飯ものというとリゾットが知られていますが、
     南に行くと以外と おもしろいお米料理に出会うことが
     あります。 たとえば シチリアに行った時は、ゆでたお米を
     トマトソースであえ、黒オリーブやケイパー、アンチョビーを
     加えてありました。

     この本では 日本で一般的な炊飯器でご飯を炊きましたが
     イタリアでは鍋でお米を炊いて ‘ピラフ〜’ (ちなみにフ〜に
     アクセントがきます)と呼ぶいわゆるバターライスを肉料理
     などに添えることがありました。名前からもわかるように、
     この方法はフランス式なのでしょう。玉ねぎのみじん切りを
     バターで炒め、洗わない米を入れて炒め合わせ、ブロード
     (スープ)と塩を加えて蓋をし、最初は強火、沸騰したら弱火
     にして水分がほとんどなくなるまで煮ます。 


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  5) ピリ辛 鶏肉のグリル


    ローマには「鶏の悪魔風」という伝統料理があります。
        骨つきの鶏1羽を開いてペペロンチーニ(唐辛子)をきかせて
    ピリ辛にグリルしたものです。鶏肉を開いた形が、まるで悪魔が
   マントを開いたようであるからとか、悪魔のようにピリ辛いから
    だとか  その名前の由来には諸説あるようです。  
  
    ローマのスーパーには、この悪魔風を料理を家庭で簡単に
   作れるよう 骨つきのひな鶏を真っぷたつに包丁でたたき切り、
   パックに入れて売っているほど。 家に戻ったら後はグリルする
   だけ、と羨ましい限りです。

   ローマに滞在中にはいつもおいしい料理を教えてくれるアンナ
   さんというマンマが教えて下さったこの料理は、彼女なりの
   ‘鶏の悪魔風’です。 ローズマリーの枝で白ワインとにんにく、
   赤唐辛子の粉を漬けながら焼き上げるレシピが楽しくて。 


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6) 豚肉のレモンソテー


    豚肉や鶏肉、子牛肉を薄くたたいて焼きつけ、塩をふって
    最後にレモン汁を加えるセコンドは、簡単でおいしい為、
    どこの地方、どこの家でも親しまれていました。

    ここではレモンの風味をよりだす為に、レモンの皮をたくさん
    加えましたが、国産レモンが手に入らない場合は、もちろん
    レモン汁をギュッと絞って加えたり、皮をむいて薄切りにした
    レモンを加えても結構です。


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7) かじきのグリル 2色のピュレ添え


    シチリアを始め 南イタリアでかじきはごく一般的な魚です。
    これはグリルしただけのかじきですが、ドライトマトとケイパー
    風味のピュレを添えることで味のアクセントになります。

    ドライトマトや黒オリーブ、ケイパーは調味料として我が家では
    大活躍します。それぞれ包丁で刻んで混ぜ合わせるだけ。

    分量もその時の気分次第。適当に合わせます。ドライトマトの
    ピュレは、白い炊き立てご飯にも案外あうのですよ。好みで
    唐辛子粉をさらにプラスしてピリ辛味にしても。 


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  8) 白身魚の生ハム巻きグリル  


    イタリア中部のアドリア海側、 マルケ州のアンコーナという
    町に行ったときに習ったものです。この土地の伝統料理で、
    ツゥリリア(Triglia)(日本語に訳すとひめじ) という魚で作ります。

    魚と生ハムの思いがけない取り合わせが作ってみると
    とてもおいしく、また簡単なので、サロンでも大好評だった
    レシピです。 ひめじは手に入らないので、うちでは金目鯛で
    作っています。


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  9) ミラノ風リゾット & オッソ ブーコ   


    ミラノで伝統的な料理を食べされるお店に行った時、
    トマト味でないオッソ ブーコがでてきました。トマトがイタリアに
    まだ伝わっていない頃から、この煮込みが食べられていた事を
    あらためて実感しました。添えられていたのは サフラン味の
    ミラノ風リゾットでしたから、この組み合わせは本当に古い時代
    からのものなのかもしれませんが、確証はありません。

    その昔 ミラノの人々はサフランの色を 黄金の色に見たてて、
    盛んに料理に使ったそうです。富の象徴である黄金。ミラノに
    富が集まっていた時代なのでしょう。

    そんなちょっとバブリーなミラノ風リゾットをこんがり焼き付けて
    本当に金箔を一枚のせて供したシェフが、イタリアの料理界を
    代表するマルケージ氏です。

    なおサフランによって色の出方にバラつきがありますので、
    レシピの半量くらいでも可。 量は適宜 加減して下さい。 


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 10) ティエッラ


    プーリアのレッチェという町に住むマンマから習ったレシピで、
    古くから伝わるお米料理です。 家によって野菜の切り方や
    種類など微妙に異なりますが、この土地で良く食べるムール貝と
    じゃがいもの組み合わせだけははずしません。

    生の米をダイレクトに振り込むのが土地のやり方ですが、
    お米が違うのかなかなかうまくいきません。それでうちでは
    さっと下ゆでしてから加えるレシピにしています。

    なお耐熱器の大きさ、深さなどにより、火の通り方が異なって
    きますので、その容器に合わせた時間をつかむまで何回か
    トライしてみて下さい。


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