コロンナータのラルド    



  トスカーナの北部にあるカッラーラという町は、大理石の産地として

有名な土地です。車で町を走っていると、そこここに大理石置き場があって、

採掘場近くの道端には大理石の小さなかけらがたくさん転がっています。

  そのカッラーラのすぐ近くにあるコロンナータ(Colonnata)という町は

良質のラルドで知られています。ラルドというのは豚の背脂を塩漬けして

約半年間熟成させたもので、ローズマリーなどのハーブ類やこしょうなど

香辛料とともに漬けることも多く、ごく薄く切ってそのまま食べます。

塩けは案外強いものです。 その昔、大理石の
採掘場で働く人達はこのラルドで

カロリー補給しながら重労働に耐えたといいます。という訳ですから、もちろんカロリー大。

健康志向の世の中に変わったことから、一時は食卓から遠ざけられていたラルドなの

ですが、数年前からその独特の味わいが食通達の間で見直され、ミラノなど都会の

レストランにもアンティパストとして珍重されるようになりました。

   ラルドの中でも‘コロンナータのラルド’と言ったら高級品。生ハムより値段がはる

くらい。なかでもチンタセネーゼの脂身を使ったコロンナータ産のラルド’となったら

最高級品なのです。コロンナータを訪れた時にはぜひこれを買って帰りたいと思ったの

ですが、その日は祭日の為にお店のほとんどが閉まっていて買えませんでした。

もっともラルド作りをしている土地の人は、「もともとはチンタセネーゼで作っていたものでは

ないから」と残念がっている私に言ってくれましたが。 写真のものは 普通の豚肉の脂身で

作ったラルドですが、それでも充分においしいものでした。

  ラルドは生で食べることが一般的ですが、ごくごく薄ーく切ったラルドをパンにのせて

さっとオーブンで焼くと熱で脂がじわーっと溶けてそれはおいしいのです。

これはイタリアの友人に教わった食べ方で、気に入っています。




 写真 カッラーラのラルド作り。豚の背脂に塩とハーブをまぶし、大理石の型に入れて蓋をし、ねかします。



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