イタリアのおいしい話 #17

「 サクッとした衣はビールが決め手  」



 「ミラノはすごーく暑い!」という悲鳴のようなメイルが届きました。 続けてトスカーナの友人からも「35度!!暑いでーす!」。

春から初夏、 夏と徐々に季節が進んでいく日本と違って、春から一気に真夏になってし まうイタリア。5月の連休の頃にはもうノースリーブやタンクトップ姿が 目につくくらいなので、今頃になれば暑いのは当たり前なのですが 、それ にしてもこのところの気温の高さはちょっと異常のよう。

 さて暑い季節に格別おいしいのが冷たーく冷えたビール。イタリアでは なんと言ってもワインがアルコール類の代表選手ですが、最近ではむしろ ビールのほうが若者達には新鮮に映るのか、おしゃれな飲み物として人気 がでています。

 今回はそのビールを使った、野菜のフリット(揚げ物)をご紹介しましょ う。サクッサクッとした軽い歯ごたえの、ガラスを思わせる透明感のある 衣が特色です。衣の作り方はいたって簡単。薄力粉をビールでとろーりと なるまで溶くだけ。イタリアではビールは新しい飲み物なので、伝統的な レシピはグラッパというお酒を使います。

 グラッパはぶどう汁の搾りカスを原料にした蒸留酒で、アルコールの度 数は40度程度。なかには60度近いものもあるかなり強いお酒。この伝 統的レシピを教えてくれたマンマに「おいしいけれど……、日本でグラッ パを手に入れるのは難しいわ」と言うと、「あら、ビールでも代用できる のよ」とのアドヴァイス。それでうちではもっぱらビールです。

 ちなみに「グラッパもビールもない時はガッサータ(ガス入りのミネラ ルウオーター)で作ることもあるのよ」とも。衣がサクッと軽く仕上がる のは、グラッパの強いアルコール分やビールに含まれる炭酸が揚げている 間に蒸発していくからなので、つまりはガス入りミネラルウオーターのガ スが抜けていってもよいという理屈です。

 このビール衣で夏はズッキーニやなす、大きめのセージの葉、冬になる とカリフラワーを生のまま薄く切って揚げたりします。

* ズッキーニのさくさくフリット 材料(4人分)
   ズッキーニ       2本 衣   
   薄力粉         1カップ  
   ビール(常温)     1カップ弱         
   塩            ひとつまみ
   揚げ油
     (オリーブ油がベストですが、サラダ油にオリーブ油を     
      少し加えるだけでも風味がでます)
   塩、好みでレモン

作り方 

1 ズッキーニは両端を軽く落とし、長さ3等分くらいの細切りにする。
2 ボールに分量の薄力粉を入れ、常温のビールを注いでとろりとする
  まで溶く。塩を加えて混ぜる。
3 揚げ油を約180度に熱し、のズッキーニをの衣にくぐらせて入れ、
  カリッと揚げる。揚げたてに塩をかるくふる。
  好みでレモン汁をかけても。

   * ビールは冷え過ぎていると泡が立ちませんので、常温で。
    また衣は置いておくと泡が消えてしまいますので、
    作ったらすぐに揚げましょう。



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