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8月16日。この日、シエナは"パリオ"という夏祭りで沸き返りました。
日本の新聞にもトスカーナ州中部の片田舎で開催されたこの競馬祭りが紹 介されたそうなので、何千人という群集で埋め尽くされたカンポ広場の写
真を目にした方もいるかもしれません。
パリオは、絹の布地を意味するパリウム(Pallium)が語源。教会の祭壇 を飾るこの高価な布地を得る為に馬で競ったのが始まりですが、今では優 勝旗のことをパリオと呼ぶそうです。優勝旗を聖母マリアに捧げる宗教行 事としてのパリオは、イタリア各地で行われる伝統的な祭りですが、ここ シエナのパリオがとりわけ有名なのはその闘争性と、粗々しさとはまった く逆の、レース場となるカンポ広場の美しさからでしょうか。
シエナは中世から現在に至るまで17のコントラーダと呼ばれる地区に 分かれています。パリオはこの地区同士で勝敗を競う訳で、つまりごくシ
ンプルに言うと " 町内対抗の競馬レース "。
ルールは結構複雑で、正確に説明するにはかなり長いスペースを要する ので、ここでは省かせて頂きますが、17頭から抽選で10頭に選ばれた
馬が、いっせいにスタートするまでに様々なかけ引きが展開されます。
ただモッサと呼ばれるスタートとなる綱が落とされると、後は周囲33 0mのカンポ広場を競馬馬がわずか3周力走するだけなので、勝敗が決ま
るのはあっという間。時間にするとわずか1,2分でしょうか。
レースが始まる前に中世の衣装を着た人達のパレードはいろいろと続く ものの、猛暑の中、わずか1、2分で勝敗が決まるレースを見る為に、何 時間も立ち尽くしていたエネルギッシュな群集の中に、実はホームステイ 先のアントネッラ夫妻と私もいた訳です。
暑さと立ち続けで疲れ果てた私達。その日の夕食は簡単な冷たいパスタ とサラダになりました。夏の季節にはこんな風に冷たいパスタをパッと作っ
て、夕飯を手軽に済ませてしまうことも多いのです。
この日のメニューはツナソースの冷たいパスタ。ヴィテッロ・トンナー タという子牛肉の塊をゆでて薄切りにし、マヨネーズベースのツナのソー
スで食べる伝統料理がこの地方にはありますが、そのソースをさらに簡単 にアレンジしたもの。レモンをきかせてさっぱりと食べます。冷たいと言っ
ても、パスタは日本のように氷水でキンキンに冷やすということはせず、 ざる上げしたゆでたてを水道水の下でさらすようにして熱を取るだけです。
実は昨夜の日曜日も、冷たいパスタでした。これはポピュラーなフレッ シュトマトソースで。とても面白かったのは、トマトをボールの中でざく ざくッとフォークでつぶすところ。イタリアのマンマならではのラフさが 微笑ましく、印象的でした。
ちなみに今年のパリオはブルーコ(いも虫)コントラーダが優勝。 各コントラーダはラクイア(鷲)、オーカ(鵞鳥)、ジラッファ(きりん)
というように、それぞれ動物の名前がついていて、パリオが終わってから も優勝したコントラーダの意気揚揚としたパレードがここシエナでは続いています。
・ツナソースの冷たいパスタ 材料(4人分)
(分量はイタリア流の手秤、目検討なのでおよその目安でお許しを。
以下同じ)
ファルファッレなど好みのショートパスタ 約300g
ソース ツナ缶(100g)、紫玉ねぎ(20g)、ケイパー大さじ2〜3、
レモン汁1/2コ分、ドライオレガノひとつまみ、オリーブ油、塩各適量
作り方
1 ツナソースを作る。
フードプロセッサーに油をきったツナ缶を入れ、塩、ケイパー、オリーブ油を
加えてピュレ状にする。硬さはオリーブ油で調整。レモン汁を加え、塩味を
ととのえる。冷蔵庫で冷やしておく。
2 パスタをゆでてざるに上げ、水道水の下で手早く冷やす。
水けをしっかりきり、のソースであえる。
・ざくざくトマトの冷たいパスタ 材料(4人分)
スパゲッティなど好みのパスタ320g、完熟トマト4個、紫玉ねぎ1/8 個
オレガノ、オリーブ油、塩各適量
* トマトはサンマルツァーノという種類をこちらでは
使います。紫玉ねぎは味のポイントになりますが、
量は好みで調整してください。
酸味を加えたいときは白ワインビネガーかレモン汁で。
作り方
1 トマトはボールに入れてフォークでつぶす。
2 紫玉ねぎを薄切りにしてのボールに加え、オリーブ油、オレガノ
塩を入れて調味する。
3 パスタをゆでて水道水の下でさらして手早く冷やす。
水けをしっかりきり、のソースであえる。
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